NEWS
4 月 7 日(月)の NHK ラジオ第 1「マイあさ!月曜 8 時台」にて、弊社の稲村隆が出演いたしました。
「市場だより」のコーナーで今回ご紹介したのは、近年人気が高まっている輸入ブドウです。
現在、市場に流通する果物の約 4 割は輸入果物。その中でも輸入ブドウは、しっかりとした果肉とパリッとした食感、皮ごと食べられる手軽さが評価され、年々輸入量が増加しています。品種改良も進み、甘みと酸味のバランスが向上。価格も国産の巨峰やシャインマスカットに比べて手頃で、購入しやすい点も魅力です。
< 主な輸入先とその背景 >
2023 年の貿易統計によると、輸入ブドウの主な産地は以下の通りです。
● チリ:47%
● オーストラリア:22%
● アメリカ:19%
● その他:メキシコ、ペルー、ニュージーランド
これらの国々は一見するとワインの産地として知られているので、フランスなどのヨーロッパワイン産地からの輸入もありそうに思われます。しかし、チチュウカイミバエの発生地域からの生食用ブドウの輸入は日本では禁止されているため、ヨーロッパからの輸入は行われていません。また、南半球の国々からの輸入が多い背景には、収穫・出荷の時期の違いがあります。これらの国ではブドウの収穫・流通が 1 月~6 月に行われるのに対し、国産ブドウの出回る時期は 7 月~12 月です。そのため、両者が市場で競合がおこらないという利点があります。
<ブドウの種類と特徴 >
輸入ブドウは「赤・緑・黒」の 3 種類に分類され、それぞれに個性があります。
● 赤ブドウ(糖度 20 度以上)
甘さ・酸味・渋みのバランスが取れた濃厚な味わい。
代表品種:ティムコ、クリムゾンシードレス
● 緑ブドウ(糖度 18~20 度)
酸味が少なく、爽やかな甘みで食べやすい。
代表品種:トンプソンシードレス、オータムクリスプ
● 黒ブドウ(糖度 20~25 度以上)
かつては希少でしたが、近年は技術革新により流通が拡大。
代表品種:オータムロイヤル(非常に大粒で濃厚な味わい)
< おすすめの食べ方と保存方法 >
● 生が一番 !!
● 凍らせてシャーベット風
●ヨーグルトやアイスにトッピング
さまざまな楽しみ方があります。
アメリカやカナダでは、テレビを見ながらつまめる「テーブルグレープ」として親しまれています。
< 選び方のポイント>
● 実にハリと弾力があり、固くてしっかりしているもの
● 傷のないもの
日にちが経つと柔らかくなってしまうため、購入後はなるべく早く食べるのがおすすめです。
< 保存方法 >
密封は避け、通気性のあるペーパータオルや新聞紙に包み、冷蔵庫の野菜室へ入れてください。1週間から10日は持ちます。冷凍保存する場合は、房から実を外して冷凍用の密閉袋へ。解凍後はパリパリ感がなくなるため、凍ったままシャーベットとして食べるのがベストです。
ぜひ、輸入ブドウをお楽しみください!!
音声は2025年4月14日(月)午前8:28まで、以下より視聴いただけます。
聴き逃し配信「マイあさ!月曜8時台」
(https://www.nhk.or.jp/radio/player/ondemand.html?p=J8792PY43V_01_4188079)
※気象情報の後(16:40あたり)が市場だよりです